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ホーム  > アンチエイジング > アンチエイジングトピックス > No.074  月経困難症への栄養学的アプローチ

No.074  月経困難症への栄養学的アプローチ

日本でも女性の働く機会がますます増える中、「月経困難症」と呼ばれ、日常生活を営むことも困難であると訴える女性が増加していると言われています。
今回は、月経困難症の実態と栄養学的アプローチをご紹介します。


月経困難症(Dysmenorrhea)とは?

月経困難症とは、月経時またはその直前から強い下腹部痛や腰痛が始まり、月経期間中に日常生活を送ることが困難になる状態を指します。

PMS(月経前症候群:Premenstrual Syndrome)の症状は 月経が始まると同時に消失しますが、月経困難症は月経が始まっても症状が続くのが特徴です。

2004年の調査では、16~50歳未満の女性1,906名のうち、28.6%の女性に強い月経痛があると報告されています(女性労働協会:働く女性の健康に関する実態調査)。
 
【月経痛に関するアンケート結果】
鎮痛剤を服用しても会社を休むほどひどい… 2.8%
鎮痛剤を服用すれば仕事ができる    …25.8%
月経痛はあるが我慢できる       …47.9%

月経困難症の原因

月経困難症は、原発性月経困難症(Primary Dysmenorrhea)と続発性月経困難症(Secondary Dysmenorrhea)の2種類に分類されます。

原発性月経困難症は、子宮収縮を促すプロスタグランジンF2α(PGF2α)の多量分泌が主な原因で、思春期から発症の可能性があると言われる一方、続発性月経困難症は成人から始まると言われ、潜在的な骨盤内の異常(子宮内膜症、子宮筋腫など)が症状を悪化させる原因であると考えられています。

月経困難症の薬剤的治療

月経困難症の疼痛緩和には、アスピリン、イブプロフェンなどの非ステロイド性抗炎症薬(NSAIDs)を利用する方法があります。
これらは、PGF2α生成を抑制する働き (PGF2αを生成するための酵素であるCOX-1の阻害)がありますが、PGF2αは完全に悪者というわけではなく、子宮収縮を促し子宮内膜を経血として体外に排出させるという非常に重要な生理活性物質でもあります。

PGF2αはストレスなどでも増えるため、月経時に分泌されるPGF2αや骨盤内の異常に起因するものと合わせて多量なPGF2αが体内に存在することが原因で、月経困難症の症状が現れると考えられています。

NSAIDsの服用は疼痛緩和には効果がありますが、体内でのPGF2α生成調節が狂ってしまうことが懸念されます。
その他OC錠(低容量ピル)と呼ばれる女性ホルモン製剤によってホルモンバランスを調節する薬剤も使用されますが、まれに副作用として血栓症が現れることがあり、重篤な血栓症を患わった方もおられるため、本年1月に厚生労働省から注意喚起が行われています。

月経困難症の栄養学的アプローチ

月経困難症と栄養素の関連については、主に原発性月経困難症について調べられてきましたので、今回は原発性月経困難症に効果的なアプローチをご紹介します。
   
【朝食、食物アレルギー、人工甘味料】
・朝食を毎朝食べる学生の方が、そうでない学生に比べ、月経困難症の重篤度が低いことがわかった(p<0.05)。
・食物アレルギーの場合、ヒスタミンの分泌が増加し炎症や筋肉の収縮が促される場合がある。
・アスパルテーム(人工甘味料)除去食を数か月継続し、月経困難症の症状が緩和された例がある。
   
【松樹皮エキス】
・子宮内膜症患者に松樹皮エキス(ピクノジェノール®)60mg/日を48週間摂取させた所、経時的に月経痛の緩和が見られたにもかかわらず、エストロゲン分泌への影響はないことが報告された。
一方、子宮内膜症治療薬 (Gn-RH:エストロゲン抑制剤)を投与した群では、治療を止めると直ちに症状が悪化することがわかった。
   
【マグネシウム】
・30名の月経困難症患者に365mg/日のマグネシウムを1回の月経サイクルのうち10日間、5回サイクルで摂取させた所、月経の回数を追う毎に痛みの緩和が見られた。
  
【オメガ3系脂肪酸】
・オメガ3系脂肪酸は炎症を起こすプロスタグランジンの生成を抑える働きをする。
魚油を2か月間、2.5g/日 摂取する二重盲検試験の結果、症状改善が見られた。
  
【ビタミンB1・ビタミンE】
・インドでの二重盲検試験でビタミンB1を100mg/日 3か月間摂取し、ビタミンB1摂取群のうち87%の女性に症状が現れず、8%が症状改善、5%が改善なしという結果であった。
・ビタミンEにはプロスタグランジン生成抑制作用がある。二重盲検試験ではビタミンEを150~500IU/日 5~14日間摂取で症状緩和が見られ、摂取開始2か月目から症状の改善が見られた。
 
【出典】
メルクマニュアル18版、日本産婦人科学会雑誌59巻N454-460、厚生労働省:医薬医療機器等安全情報No.310、Gaby:Nutritional Medicine、Horphag資料


情報提供元:株式会社ヘルシーパス

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