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ホーム > アンチエイジングトピックス > No.123 花粉症対策と栄養素

No.123 花粉症対策と栄養素


近年、数々の花粉症が報告されるようになっており、5人に1人が花粉症であるとも言われています。
地域にもよりますが、早い所では1月頃から飛散し始めるため、早めの対策が必要です。

花粉症の症状と原因

典型的な症状は、くしゃみ、鼻水・鼻づまり、目・鼻・のどなどの痒みなどで、これらは花粉を取り除こうとすることで生じるアレルギー反応です。
くしゃみや目・鼻などの痒みはヒスタミンによる知覚神経の刺激が原因だと言われており、鼻づまりはヒスタミンやロイコトリエンが鼻粘膜の血管を拡張させて鼻粘膜が腫れることで起こります。
鼻水はヒスタミンによって副交感神経が刺激されて鼻水の分泌腺が収縮することが原因と考えられています。

花粉症のメカニズム

抗原(花粉)が鼻の粘膜内に触れると異物を認識するマクロファージと出会い、マクロファージから得た情報がT細胞に送られます(抗原提示)。
情報をもらったT細胞はヘルパーT細胞となりB細胞に情報を伝え、B細胞が抗原に合う抗体(IgE抗体)を作り出します。
IgE抗体は白血球の一種である肥満細胞の表面に結合し、抗原を攻撃する準備をしています(「感作」という状態)。花粉に対して感作が起きているときに、再び花粉が侵入してIgE抗体と結合すると、ヒスタミンやロイコトリエンなどを分泌するため、くしゃみや鼻水・鼻づまりといった花粉症の症状が起こります。
今まで花粉とは無縁だったのにある時から急に花粉症になったという方は、蓄積されていたIgE抗体が一定量に達してしまったことが考えられます。

花粉症を引き起こす植物は日本で50種類以上と言われていますが、代表的な原因植物と飛散時期は以下の通りです。

代表的な原因植物と飛散時期:関東地方

鼻アレルギー診療ガイドライン 通年性鼻炎と花粉症 2016年版(一部改変)

花粉症対策に役立つ栄養素

花粉症の完治は難しいとされていますが、炎症を抑える栄養素や腸内環境を整える成分、免疫を調節する栄養素の摂取等で症状を和らげられる可能性があります。

ビタミンD

骨の形成に不可欠な栄養素として知られていますが、近年では免疫力の向上にも効果が期待されています。花粉に敏感な小児38名にビタミンDを 25µg(1000IU)/日、摂取させたところ、アレルギー性鼻炎(花粉症)の重症度が有意に減少したと報告されています。Arch Med Sci. 2018 Jan;14(1):122-131. doi: 10.5114/aoms.2016.61978. Epub 2016 Aug 29.

オメガ3系脂肪酸

オメガ3系脂肪酸には炎症物質の過剰な生産を抑える働きがあります。しかし、現代の食生活では、オメガ6系脂肪酸の摂取量が増加する一方、オメガ3系脂肪酸の摂取量が少ないことが指摘されています。
花粉症患者において、赤血球膜のオメガ3系脂肪酸が花粉症被患者よりも低いことが分かっており、オメガ3系脂肪酸の摂取が花粉症症状の軽減につながることが期待されています。

乳酸菌・ビフィズス菌

免疫と腸内環境は強い関わりがあるとされ、腸内環境を整えることで、免疫の正常化が期待できます。
スギ花粉症患者40名を対象とした試験において、Lactobacillus GG (>1.4×10(8)cfu/mL)とL.gasseri TMC0356 (>1.0×10(8) cfu/mL)入りの発酵乳を110 g/日、10週間摂取させたところ、自覚症状の5段階評価(日本アレルギー学会による)で、鼻づまりが軽減したとされています。
Int J Food Microbiol.2009 Jan 15;128(3):429-34. doi: 10.1016/j.ijfoodmicro.2008.09.017. Epub 2008 Oct 7.

花粉症のセルフケア

セルフケアで大切なのは、花粉との接触をできるだけ避けることです。
外出時にマスクや眼鏡をすることで、花粉症用マスクでは約1/3~1/6、花粉症用眼鏡では約1/2~1/3まで花粉との接触を減らせることが分かっています。
また、帰宅後の手洗い、うがい、洗顔や着用する衣類の素材の変更も効果的です。
一方、鼻粘膜の状態を悪化させる要因である、ストレス、睡眠不足、アルコールの過剰摂取、喫煙などを避けることも有効です。
【参考】
公益社団法人 全日本病院協会
専門医のためのアレルギー学講座
厚生労働省 花粉症特集
国立研究開発法人 医薬基盤・健康・栄養研究所 国立健康・栄養研究所
サーファーに花粉症はいない
情報提供元:株式会社ヘルシーパス

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今後は、いかにして癌化しにくい身体を創り上げていくかを次の目標にしたいと心しています。

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