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ホーム > アンチエイジングトピックス > No.091 人工甘味料とは?

No.091 人工甘味料とは?


飲料をはじめ多くの加工食品に利用されている人工甘味料ですが、その安全性をはじめヒトへの長期間摂取による影響はまだ十分には解明されていません。
今回は人工甘味料の種類とヒトへの影響についてご紹介いたします。

人工甘味料とは?

天然には存在せず、化学合成によって作られる高甘味度甘味料を指します。
低カロリー、また「う蝕性」の低い甘味料として一部は特定保健用食品(トクホ)製品にも使用されています。
いずれも日本では国が定めた指定食品添加物であるため、制度上は安全であるとされています。

日本で主に使われる人工甘味料4種

アスパルテーム(aspartame:C14H18N2O5)

アミノ酸であるアスパラギン酸とフェニルアラニンを縮合し製造された甘味料で、砂糖の約200倍の甘みがあります。
後味がすっきりする効果、他原料の苦味を隠す効果などがあることから、ダイエット系炭酸飲料やガムで多く使用され、チルド商品、医薬品での需要も増えています。
甘味あたりの平均価格(原料㎏単価を甘味度で割った価格)は35~40円と比較的安価であるといわれています。

アセスルファムK(acesulfame potassium:C4H4NO4S・K)

アセスルファムカリウムは、ジケテンとスルファミン酸を原料として合成され、砂糖の約200倍の甘みがあります。
甘味の発現が早く安定性が高いため、日本では飲料、ドリンク剤、麺つゆなどに使用されています。
アスパルテームとの併用で砂糖に近い甘味を感じます。

スクラロース(sucralose:C15H19Cl3O8)

砂糖(ショ糖)と似た化学構造を持つために砂糖に近い甘味を感じるとされています。
ショ糖の3つの水酸基(-OH)が塩素原子(-Cl)に置換された甘味料で、砂糖の約600倍の強い甘みがありますがカロリーには換算されません。
保存・加熱安定性も良く、甘味特徴から飲料をはじめ菓子・ 菓子パン、デザート、惣菜・漬物など幅広い食品で使用されています。

サッカリン (saccharin:C7H5NO3S)

砂糖の200~700倍の甘みをもち、クロロスルホン酸または無水フタル酸などを出発物質として製造されます。
日本ではサッカリン、サッカリンNa、サッカリンCaが添加物として認められており、最終製品への残存量も食品分類毎細かく定められています。
また、歯磨き粉にも使われることがあります

人工甘味料は健康に良い?

人工甘味料の負荷試験では、複数の論文で人工甘味料摂取による糖代謝指標の有意な変化は見られないとの 結論がなされており、肥満者や2型糖尿病患者への介入試験においてはショ糖と比較し体重、脂肪量等の改善が見られたとされています(日本栄養食糧学会誌総説より)。

一方、2014年のNature誌で、人工甘味料の摂取が腸内細菌叢のバランス異常(dysbiosis)や耐糖能異常を引き起こす可能性があると発表されています。

7名のうち人工甘味料(NAS:non-caloric artificial sweeteners)を多く食べた群は、食べなかった群と比較しHbA1c値が有意に上昇しました。
また、そのうち血糖値も上昇した4名(Responders)と血糖値上昇を認めなかった3名(Non-responders)との腸内細菌叢と比較すると(メタ16S解析)、Respondersは負荷後7日で腸内細菌叢のバランスが変化していることがわかりました。

この試験では体内に吸収されずに排泄されるだけであると考えられていた人工甘味料も実は腸内細菌に対して影響を及ぼし、糖代謝にもなんらかの関わりがあることを示しました。
今後人工甘味料と腸内細菌の関係がより注目されてくるでしょう。
【参考】
厚生労働省サイト「e-ヘルスネット」
KEGG
独立行政法人農畜産業振興機構サイト
一般社団法人日本農林規格協会「甘味料(砂糖ならびに各種機能性甘味料)の動向」
食品安全委員会添加物専門調査会「添加物評価書サッカリンカルシウム案」
日本栄養・食糧学会誌第66巻第2号6-75(2013)
Nature.2014 Oct9; 514


情報提供元:株式会社ヘルシーパス

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