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ホーム > アンチエイジングトピックス > No.011 体内の栄養素に影響を与える医薬品

No.011 体内の栄養素に影響を与える医薬品


医薬品を摂取することで、栄養素の体内濃度が減少することが知られています。

栄養素低減作用のメカニズム

医薬品による栄養素低減作用には下記のような複数のメカニズムが知られています。
  1. 医薬品が特定の栄養素の吸収を直接的に阻害する。
  2. 医薬品が胃腸のpHを上昇させ、栄養素の吸収を阻害する。
    (例:葉酸はpH6前後が吸収に適しているといわれています。)
  3. 胃腸のpHが異常に上昇すると消化管内の微生物が異常増殖し、宿主よりも先に栄養を消費してしまう。
  4. 栄養素の代謝を変化させ、結果として栄養素の必要量を増大させる。(例:フェニトインと葉酸)
  5. ビタミンの活性体への転化を抑制する。(例:イソニアジドとビタミンB6)
  6. 栄養素の排泄量を増加させる。

スタチン系コレステロール低下薬とCoQ10

CoQ10のイソプレン側鎖が合成される過程は、コレステロールが合成される経路と共通で、この経路はHMG-CoA還元酵素が主に調節しています。コレステロール合成を阻害するスタチン系薬剤の服用により、体内のCoQ10の産生も阻害され、体内CoQ10濃度が低下する可能性があります。スタチン系薬剤とCoQ10補給については、まだ一定の見解は得られていませんが、サプリメントによるCoQ10の補給が効果的な可能性があります。

アスピリンと葉酸、鉄、ビタミンCなど

アスピリン、その他のサリチル酸系の鎮痛薬や抗炎症薬は、下記の栄養素の体内濃度に影響を与える可能性があります。
  • 葉酸:アスピリンの服用により、体内における葉酸の蓄積の仕方に変化が生じる。
  • 鉄 :アスピリンは胃粘膜を損傷し、出血の原因となることがある。
  • ビタミンC:アスピリンは尿中へのビタミンCの排泄量を増加させることがある。

抗生物質とビタミンK、ビタミンB群

抗生物質の服用により、腸内細菌が減少することがあり、その影響で腸内細菌が合成するビタミンが減少することがあります。特に、ビタミンKにおいては、抗生物質を10日以上服用する場合に腸内細菌の減少により欠乏状態に陥ることがあります。ビタミンKは、納豆、青汁、クロレラなどに多く含まれています。

抗てんかん薬と葉酸

フェニトイン、フェノバルビタール、カルバマゼピン等の抗てんかん薬を長期間服用すると、葉酸欠乏症が生じるといわれています。そのメカニズムは、腸内pH上昇による葉酸の吸収障害、組織への葉酸輸送障害、また、薬物代謝酵素活性亢進に伴う補酵素としての葉酸の消費増大などが考えられます。逆に、葉酸をフェニトインを併用することで、フェニトインの代謝が亢進し、フェニトインの血中濃度が低下してしまうので、フェニトインと葉酸サプリメントの取扱には注意が必要です。

抗結核薬とビタミンB6

抗結核薬のイソニアジドは、ビタミンB6(ピリドキシン)の代謝を妨害する(ビタミンB6拮抗薬)とともに、尿中への排泄量を増加させることがあります。イソニアジドの副作用として、ビタミン B6 欠乏による末梢神経炎が知られており、副作用予防のため、ビタミンB6 を併用することもあります。

(参考)
飲食物と薬の相互作用 永井書店
医薬品-栄養素の相互作用 第一出版
情報提供元:株式会社ヘルシーパス

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