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ホーム > 健康コラム > 青年期のヘリコバクター・ピロリ菌感染症について

青年期のヘリコバクター・ピロリ菌感染症について


時々、両親や祖父母がピロリ菌感染していたため、子供さんやお孫さんのピロリ菌感染が心配とのご質問をいただくことがあります。

ピロリ菌は5歳頃までに感染し、多くは無症状の保菌者のまま経過します。ご本人は気づかないうちにピロリ菌胃炎が起こり、大人になって胃カメラを受け発見されることがほとんどでした。上下水道や衛生環境の改善した現代の日本では、ピロリ菌感染はほとんどが家族内感染によるものといわれますが、若い人で感染しているのは5%程度と少なくなっています。

最近、胃癌の罹患率の高い県など、一部の自治体(現在24都道府県)で、中学生のピロリ菌感染を調べるようになってきました。ピロリ菌感染による将来の胃癌のリスクを下げると共に、家族内での感染を予防し、次の世代に感染させないようにする、という目的で中学生の内に治療しようという考えです。

中学生で行う理由は、ピロリ菌感染を検査する時期が年少児ではまだ再感染のリスクがあるため中学生以降でよいと考えられること、内服薬による除菌が安全にできる年齢が、12~15歳以降との報告があるからです。
しかし、国の決まりで健康保険で治療するには胃カメラ検査が必要であること、除菌治療の副作用もありうること、中学生の間に除菌して胃癌予防ができるのかの成績がまだ十分にないこと、除菌によってアレルギー疾患など新たな疾患が起こる可能性なども考えられることなどから、まだ全国的には中学生への積極的な除菌治療はまだ行われていない状況と思います。また、胃炎の状況にもよりますが、成人してからのピロリ菌除菌でも胃癌抑制の効果は十分あります。

ご本人、ご家族のご希望に沿いつつ、安全かつ適切な検査・治療を行いたいと思いますので、外来で遠慮なくご相談下さい。