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ホーム > 健康コラム > 緊急速報 ビタミンDでコロナ感染予防を

緊急速報 ビタミンDでコロナ感染予防を


・ビタミンDはCaの吸収以外に、インフルエンザ等のウイルス感染症に有効であることが知られていた。

・今回コロナウイルスに血中ビタミンD濃度が30ng/ml以上の方はほとんど感染せず、さらに重症化しない論文が発表された。

・しかし、多くの方がビタミンD必要量30ng/mlに達していない(当院職員統計から)


アンチエイジング医学会誌 2020 vol.16 No3 “満尾正著 ビタミンDとCOVID-19” 他より抜粋

当院職員の血中ビタミンD値(ng/ml)
殆どのスタッフが30以下

2019年のコロナウイルス病の感染と死亡の予防におけるビタミンDの役割

欧州20か国の平均ビタミンD濃度と人口100万人当たりのCOVID-19死亡者数と感染者数の間には負の相関がみられる。

■血清ビタミンDレベルが高いほど
COVID-19によって引き起こされる死亡率が低い

■血清ビタミンDレベルが高いほど
COVID-19によって引き起こされる症例が少ない

Aging Clinical and Experimental Research (2020) Jul;32(7) P1196 を参考に作成

ビタミンDの補給はコロナウイルス2019に感染した患者の臨床結果を改善する可能性がある

・軽度(mild):肺炎のない穏やかな臨床像診断
・中等(ordinary:胸部コンピューター断層撮影で肺炎が確認、呼吸器症状あり
・重症(severe):低酸素症(最大93%の酸素飽和度)および呼吸苦痛あり
・最重症(critical:集中的な症例モニタリングを必要とする呼吸不全あり

■ビタミンDの血清レベルごとに臨床結果を分類すると、血清レベルが高い(正常)ほど、症状が「軽度」の方がが多く、
  血清レベルが低いグループ(不十分、欠乏)ほど、「重症」「最重症」の割合が多いことが分かる


Vitamin D Supplementation Could Possibly Improve Clinical Outcomes of Patients Infected with Coronavirus-2019 (COVID-19) を参考に作成

COVID-19死亡率のパターンとビタミンD
(インドネシアの研究)

■ビタミンDの血中レベルが30ng/mlを下回ると、死亡の可能性が急激に増加する


Patterns of COVID-19 Mortality and Vitamin D: An Indonesian Study を参考に作成

食事で難しい場合はサプリメントの活用も便利です
ビタミンD摂取方法のアドバイス

・血中ビタミンD濃度を測定しましょう(前、1か月後、3か月後採血)

・血中濃度に合わせて、ビタミンDを1日あたり1000単位から4000単位摂取しましょう。
  (1μg=40単位、通常1錠:1000単位です)
   
・血中濃度20ng/ml以下なら4000単位より開始、30ng/ml以下なら2000単位より開始しましょう。

・ビタミンD血中濃度が30ng/ml以上になれば、維持量としてビタミンDを1日あたり
  1000~2000単位摂取しましょう。できれば40ng/ml以上を目指したいです。

・血中濃度が測定できない場合は、2000単位のビタミンDを毎日摂取しましょう。
COVID-19(感染症)とビタミンDとの関連について、多くの論文が発表されています。

ビタミンD補給がインフルエンザとCOVID-19の感染と死亡のリスクを減らすことができるという証拠

William B.Grant 他 nutrients、 2020.12(6)、1626
・いくつかのメカニズムを通じて、ビタミンDが感染のリスクを減らすことができる。これらのメカニズムには、ウイルスの複製率を下げることのできる物質の誘導、炎症性サイトカイン(肺炎惹起物質)濃度を下げ、抗炎症性サイトカインの濃度を高めることが含まれる。
・ビタミンD欠乏症は急性呼吸窮迫症候群の一因となることが判明している。その致死率は年齢と慢性疾患も併存症とともに増加し、どちらも低い活性型ビタミンD濃度と関連している。
・感染のリスクを減らすため、COVID-19 のリスクがある人々は10.000単位/日のビタミンDの服用を検討することを勧める。
・COVID-19 に感染した人の治療には、より高いビタミンD投与が有効かもしれない。

COVID-19 パンデミック時のビタミンD補給

David Suika,MD他 Mayo Clinic Proceedings,2020,5,volume95,ISSUE8,p1804
・ビタミンD欠乏症は、高齢者、喫煙者、肥満者、糖尿病・高血圧・消化器疾患などの慢性疾患患者、さらにはアフリカ系アメリカ人でよくみられる。COVID-19の合併症が多く、死亡率が高いリスクのグループは、ビタミンD欠乏症の発生率が高いグループと一致している。ビタミンD欠乏症は、COVID-19合併症とより高い死亡率の重要な危険因子の一つであると私達は考えている。
・ビタミンD投与研究は、ビタミンDが自然免疫を改善し、急性呼吸器感染症の発生率と重症度を軽減することを示している。この効果にはマクロファージがホルモンD(カルシトリール)を活性化するために活性化ビタミンD3の十分な血清濃度が必要である。カルシトリールはウイルスなどを破壊する抗菌因子の合成のための遺伝子を活性化する。またビタミンDは細胞性免疫反応を調整し、サイトカインストームを減衰する。
・ビタミンD欠乏をおこしやすくCOVID-19が重症化するリスクグループまた既に感染している患者では、最適な活性化ビタミンD3濃度を達成するためにビタミンDを補充することが妥当であることを推奨する。

COVID-19感染の標的としての肺:新たな潜在的な相乗的治療としてのビタミンDとメラトニンの保護的共通分子メカニズム

Virna Margarita Martín Giménez他 Life sciences. 2020 ;254;117808.
・COVID-19の感染症の死因は、制御されていない酸化ストレスと肺レベルでの悪化した炎症反応の結果としての重症急性呼吸器症候群である。
・ビタミンDとメラトニンは、この肺合併症の重症度を克服するまたは軽減するための良い選択肢になる可能性がある。おそらく相乗的に有効である。
・COVID19感染症で生じる炎症反応を伴うレニン―アンジオテンシン系の高揚は、この疾病の生理病理学において主要な役割を果たしている。ビタミンDとメラトニンはこの炎症作用を低下させる可能性がある。

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