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ホーム > アンチエイジングトピックス > No.090 栄養不足によるうつ症状

No.090 栄養不足によるうつ症状


季節の変わり目はうつ症状が現れやすいと言われることがありますが、もしかするとそのうつ症状は栄養不足によって起きているかもしれません。
今回は、栄養不足によるうつ症状についてまとめます。

うつ病について

「憂うつである」「気分が落ち込んでいる」などと表現される状態を抑うつ気分と言い、このようなうつ状態がある程度以上重症である時にうつ病と呼ばれます。
うつ病はその原因から外因性(身体因性)、内因性、心因性(性格環境因性)と分ける場合があり、身体疾患の治療、カウンセリング、薬物療法などの治療が行われます。

しかし、不足しがちな栄養素であるビタミンやミネラルの不足によってもうつ状態でみられる症状(うつ症状)が出てしまうことがあります。そういった場合には、一般的なうつ病の治療を行っても効果が出にくいことがあるため注意が必要です。

栄養不足とうつ症状

うつ症状と関連があると言われている栄養素は以下の通りです。

ビタミンB群

体内の様々な代謝に必要な酵素の働きを補っており、神経や脳の健康に重要であることが知られている。
ナイアシン、ビタミンB6、ビオチン、葉酸、ビタミンB12、イノシトールなどのビタミンB群とその仲間の欠乏によってうつ症状が現れることがある。

ビタミンC

ストレスが多い人、アルコールの摂取量が多い人、野菜や果物の摂取量が少ない人などは不足しがちである。
コラーゲン、カルニチン、ホルモン、アミノ酸などの生成の他、抗酸化作用、鉄の吸収促進などの働きをする。
欠乏によってうつ症状が現れることが知られている。

ビタミンD

紫外線に当たることによって体内で合成できるが、日本人の場合は紫外線を防ぐ対策(日焼け止め、日傘など)や、日中は外に出ない生活をしている人などが増えていることから、ビタミンDが不足している人が増加している。
ビタミンDは体内でホルモンのような働きをし、脳や骨の健康に影響を与えるため、不足によってうつ症状が現れる可能性がある。

マグネシウム

骨の弾性維持、神経伝達、体液の平行維持、ホルモン分泌とその活性発現、筋収縮など、多くの生命現象の場で機能しており、欠乏症状は多岐にわたる。
骨粗鬆症や高血圧などの他、抑うつや無感情などの脳神経症状も現れることがある。

急激な成長を伴う年長乳児や幼児、月経血損失のある女性、鉄要求量の増加する妊婦・授乳婦で不足が多く見られる。
鉄は、酸素の運搬やエネルギー産生において重要な働きをするため、脳への酸素供給量低下やエネルギー不足によって精神と神経の機能を低下させる。
血清鉄の数値が正常であっても、貯蔵鉄(フェリチン)が少ないと貧血症状が出るため、特にうつ症状のある女性の場合にはフェリチン値も測定することが大切。

亜鉛

体内の多くの酵素に含まれ、遺伝子発現、タンパク質合成など、細胞の成長と分化に中心的役割を果たしており、不足によって味覚障害、皮膚炎、食欲不振、貧血などが起こることが知られている。
また、精神障害が生じることもあり、亜鉛不足によってもうつ症状が現れる可能性がある。

日常の食生活において欠乏はほとんどみられないが、亜鉛の過剰摂取によって欠乏することがある。
銅が不足すると、鉄投与に反応しない貧血、白血球減少、骨異常が起こり、軽いうつ症状がみられることもある。

その他の栄養素とうつ症状

加工食品、カット野菜などを多用する現代食は、ビタミンやミネラルなどの微量栄養素が不足しがちです。
うつ症状がある場合には、上記のような栄養素の摂取不足を疑ってみることも大切です。

また、上記で紹介した栄養素以外にも魚油(EPA、DHA)、イチョウ葉、チロシン、SAMe(S-アデノシルメチオニン)にもうつ症状を緩和する作用があると言われています。

【参考】
厚生労働省 みんなのメンタルヘルス総合サイト
日本人の食事摂取基準2015年版
メルクマニュアル 18版 日本語版
国立健康栄養研究所 「健康食品」の安全性・有効性情報サイト
ビタミンの辞典(朝倉書店)
ミネラルの辞典(朝倉書店)


情報提供元:株式会社ヘルシーパス

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