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健康・アンチエイジングトピックス Health & Anti Aging Topics

ミネラルの解説②

2026.05.25

クロム

名称
クロム Chromium(Cr)
体内での働き
クロムは、肝臓、腎臓、血液、脾臓に存在し、正常な糖代謝、脂質代謝を維持するのに重要かつ必須な元素である。特に血糖値の調節に対する作用が注目されている。食品には幅広く含まれているため通常の食事で不足することは稀であるが、加工食品を多く食べる現代人には不足する可能性もある。
解説
クロムは加齢とともに減少するミネラルである。クロムには、インスリンの補酵素として、インスリンの働きを助ける作用があり「血糖値を正常に保つ」効果があるといわれ、糖尿病の予防に有効であると期待されている。動脈硬化や高血圧を未然に防ぐことも期待できる。その他、体脂肪を減らす効果、DHEA生成を促進する効果も期待されている。安全性については、食品から適切に摂取すればおそらく安全と考えられている。
不足すると起きやすい症状・疾患
動脈硬化、糖尿病、高脂血症
相乗作用を示す栄養素
ビタミンC、システイン、ナイアシン、グルタミン酸、グリシン
効果が期待される症状、疾患
糖尿病、動脈硬化、高血圧
過剰症
免疫力低下
日本の推奨量
40μg
米国の対症摂取量
0.05~0.2㎎
安全最大摂取量(米国/日本)
※日本は上限量
1000μg/250μg(1999年)
多く含まれる食品
干しひじき、わかめ、まいわし、アナゴ、あさり

セレン

名称
セレン Selenium(Se)
体内での働き
セレンは、抗酸化作用を持つ酵素(グルタチオンペルオキシダーゼ類)の活性に関わるとともに、セレン自身も抗酸化力を持ち、生活習慣病の引き金になる活性酸素の発生を抑制し、細胞組織の酸化や老化を防ぐ働きがある。また、セレンは、血圧をコントロールする「プロスタグランジン」の生成にも関与している。さらに、カドミウム、水銀、ヒ素などの有害重金属の毒性を軽減する働きや、精子の形態維持などの作用もある。
解説
セレンは、ヒトにとって必須な微量元素であり、その欠乏は中国東北部の風土病(克山病)としてよく知られている。安全性については、許容摂取量の範囲で適切に摂取すればおそらく安全と考えられるが、他のミネラルに比べてセレンは必要量と中毒量の範囲が極めて狭いことから、使用にあたっては特に注意が必要である。催奇形性や流産の恐れがあるため、妊娠中の過量摂取は避けるべきである。
不足すると起きやすい症状、疾患
ぜんそく、筋肉の衰え、老化、貧血、心臓の働きが悪くなる、重金属蓄積による症状
相乗作用を示す栄養素
ビタミンE
効果が期待される症状、疾患
動脈硬化、高血圧、脳卒中、心臓病、肝臓病、ガン、関節炎、リウマチ、生殖能力低下、不妊症
過剰症
1日あたり500μg以上の長期間摂取で、肌荒れ、脱毛、爪の変形、胃腸の働きが悪くなる、吐き気など。流産などの危険もあるので、妊産婦は特に注意。
日本の推奨量
30μg
米国の対症摂取量
0.05~0.2mg
安全最大摂取量(米国/日本)
※日本は上限量
200μg / 450μg
多く含まれる食品
ほや、毛ガニ、うなぎ蒲焼、かつお、うるめいわし

亜鉛

名称
亜鉛 Zinc(Zn)
体内での働き
亜鉛は、すべての細胞に存在し、アルコールデヒドロゲナーゼ等の脱水素酵素、DNAポリメラーゼなど、体内で作用する300種類以上の酵素に含有され、遺伝子発現、タンパク質合成など多くの生体の反応に関わっている。また、亜鉛が不足すると、細胞分裂が正常におこなわれないため、正常な発育に欠かせない他、皮膚や味覚を正常に保ち、傷の治癒、免疫機能や生殖機能の向上にも役立つ。さらに、生活習慣病に対しては、インスリンの分泌を盛んにして、血糖値を下げたり、活性酸素を抑制してがんや老化の進行を遅らせるなどの働きもある。
解説
亜鉛は、加齢とともに吸収率も低下する(22-23歳で約35%、65-74歳で約17%)ので、不足しやすい栄養素であり、亜鉛が不足すると、味覚が鈍くなったり、免疫機能が落ちたり、男性の場合には生殖機能(前立腺肥大、勃起不全など)に異常が現れる。また、食物中のフィチン酸、食物繊維、銅、カドミウム、鉄などは、亜鉛の吸収を阻害する。安全性については、適切に摂取すればおそらく安全と考えられるが、過剰摂取により神経症状、免疫障害、銅欠乏症などを起こすことがある。亜鉛アレルギーの人、HIV感染患者の過剰摂取は禁忌とされている。
不足すると起きやすい症状、疾患
成長障害、食欲不振、味覚障害
相乗作用を示す栄養素
カルシウム、銅、ビタミンA、ビタミンB群
効果が期待される症状、疾患
成長遅延、食欲不振、味覚障害、皮膚のトラブル、爪や神の生育不良、性機能不全、精子の減少、前立腺肥大、免疫不全、糖尿病、神経精神障害
過剰症
1日あたり1,000mg以上を長期間摂ると、頭痛、吐き気、貧血などの症状が現れることがある。
日本の推奨量
9mg
米国の対症摂取量
15㎎
安全最大摂取量(米国/日本)
※日本は上限量
30mg / 30mg
多く含まれる食品
牡蠣、ビーフジャーキー、煮干し、ココア、豚レバー

マンガン

名称
マンガン Manganese(Mn)
体内での働き
マンガンは動植物に必要な元素であり、体内では多くの酵素(MnSOD、乳酸脱水素酵素、アルギニン分解酵素)の構成成分として、抗酸化や糖質・脂質・タンパク質の代謝に関わっている。また、骨の石灰化を促す働きがあり、カルシウム、リンとともに、骨の形成に関わるミネラルである。ほかにも、コレステロールや甲状腺ホルモン、インスリンの生成をサポートしたり、神経伝達に関与したり、細胞膜の参加を防ぐ抗酸化作用もあるといわれている。
解説
生体内組織では、ほぼ一様に分布しているが、特にミトコンドリア内に多い。通常の食生活でマンガンが欠乏することは、ほとんどないとされている。安全性については、適切に経口摂取すればおそらく安全と考えられるが、過剰に摂取するとパーキンソン病を中心とした中枢神経系障害を引き起こすという報告がある。
不足すると起きやすい症状、疾患
めまい、耳鳴り、筋肉・骨の衰弱、アレルギー
相乗作用を示す栄養素
ビタミンK
効果が期待される症状、疾患
アレルギー、ぜんそく、糖尿病、疲労
過剰症
頭痛、生理不順、筋肉の痙攣
日本の推奨量
4mg
米国の対症摂取量
2.5~5㎎
安全最大摂取量(米国/日本)
(注)日本は上限量
10mg / 11㎎
多く含まれる食品
あおのり、きくらげ(乾)、生姜(生)、干しエビ、アーモンド(乾)

参考

東海四県薬剤師サイト「TOP/NET」

医薬品と飲食物・サプリメントの相互作用とそのマネージメント フジメディカル出版

日本人の食事摂取基準(2005年版:18歳~19歳男性)

Vitamin and Mineral Safety 2nd Edition 2004 : CRN’s Upper Level for Supplements : CRN(米国栄養評議会)

サプリメントガイド 佐藤章夫

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