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No.055  ビタミンの吸収について

ビタミンは5大栄養素のひとつで、生命活動には不可欠な要素です。
口から入ったビタミンがどのように体内で吸収され、利用・貯蔵されるのかをご紹介します。


ビタミンとは

ビタミンは人体の機能を正常に働かせる為に欠かす事ができません。
しかし、体内では作られないため食べ物からの摂取する必要があり、体内ビタミン量が欠乏すると体に様々な支障や疾病が起こってしまいます。
ビタミン(vitamin)のvitaはラテン語で「生命」という意味があります。

ビタミンの吸収率

ビタミンの吸収率は、私たちを取り巻く様々な要因に左右されるため、具体的な数値を出すことは非常に難しいとされています。
例えば、ビタミンの摂取量が少ない場合や、体内のビタミン量が少ない時には、一般的に吸収率は高まる傾向があります。
また、一緒に摂取する食べ物によってもビタミンの吸収率は上下します。

素材による吸収率の違い

サプリメントに使用するビタミンでも、その原料・素材によって吸収率は異なることが知られています。
例えば、ビタミンCの場合、合成のアスコルビン酸や、アスコルビン酸にカルシウムの付加されたアスコルビン酸カルシウム、アスコルビン酸にグルコースが付加されたアスコルビン酸グルコシドでは、摂取した後の血中への移行速度や移行量に違いがあると考えられています。

また、アスコルビン酸以外にもヘスペリジンやアントシアニンを含んでいる、いわゆる「天然ビタミンC」では、アスコルビン酸単体に比べ、消化管から血中に移行するビタミンCの量が増え、血中のビタミンC保持時間が永くなることが報告されています。

ビタミンの行方

食事から摂取したビタミンは、吸収され、体内を巡り、役割を果たしたり、貯蔵されます。
その経路は、水に溶けるビタミン(水溶性ビタミン)と油に溶けるビタミン(脂溶性ビタミン)で大きく異なります。
 

【水溶性ビタミン】
水溶性ビタミンは腸で吸収され、肝臓につながる門脈血に入ります。
ビタミンB12以外はそのままの形では長期間留まることが出来ず、トランスポーターと呼ばれるタンパク質と結合して貯蔵されます。
また、血漿中のビタミンレベルが一定の割合を超えると、吸収されずに体外に排出されます。
 

【脂溶性ビタミン】
脂溶性ビタミン(A、D、E、K)は名前の通り、脂質と深く関わっており、その吸収経路も食事で摂取される脂質と基本的には同じです。
脂溶性ビタミンの吸収にも胆汁酸などによって乳化されること(混合ミセル)が必須であり、混合ミセルの状態で体内に吸収されたのち、脂質輸送タンパク質であるカイロミクロンによってリンパ管で輸送されます (直接肝臓には向かわない)。
食物中の脂質が少ない状態では、吸収に必要な混合ミセルの形成が不十分となるため、脂溶性ビタミンの吸収は悪くなります。

ビタミンの体内動態の例

【 ビタミンC 】
ビタミンCは、消化管で吸収され血中に送られます。
血漿中のビタミンC濃度は、摂取後1.5~3時間でピークに達し、その後、緩やかに減少します。
また、食事から摂取したアスコルビン酸は200㎎/日程度までは90%が吸収されますが、1,000㎎/日以上になると、その吸収率は50%以下になるといわれています。
また、吸収されなかったビタミンCはそのまま体外に排泄されますが、吸収されなかったビタミンCも腸管内の有毒物質発生を防ぐのに役立つと考えられています。
ビタミンCを多く含む臓器は、脳下垂体、副腎、前房水(眼)で、ビタミンCの体内貯蔵量は、通常の食生活の人では約1,500㎎といわれており、体内貯蔵量が300㎎以下になると壊血病の兆候が現れるようです。
 

【 ビタミンD 】
ビタミンD3(コレカルシフェロール)は胆汁酸の力を借りて腸細胞に吸収されます。
その後、約40%のビタミンD3がカイロミクロンによって輸送され、残りはビタミンD結合タンパク質によって運ばれます。
その後、一部が筋肉細胞や脂肪細胞によって補足され、残りが肝臓へと向かいます。
ビタミンD3は肝臓で水酸化され、25-OHビタミンD3と呼ばれる、血中で最も安定度の高いビタミンDの形になります。
25-OHビタミンD3はさらに腎臓で水酸化されて活性型の1,25-ビタミンD3になって体内で利用されます。
一度1,25-ビタミンD3になると、血中の半減期は4~6時間ととても短く、利用される組織内に入るとすぐにビタミンD受容体と結合して機能します。
 

参考: 
国立健康・栄養研究所HP
Advanced Nutrition and Human Metabolism 5th
edition: Wadsworth Cengage Learning


情報提供元:株式会社ヘルシーパス

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