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ホーム > アンチエイジングトピックス > No.072 日本人の食事摂取基準(2015年版)について

No.072 日本人の食事摂取基準(2015年版)について


平成27年度~32年度の5年間使用される「日本人の食事摂取基準2015年版」の概要が発表されています。
現行の2010年版から耐容上限量などが大きく変更される栄養素もあるため、今回は変更内容を簡単にご紹介します。

日本人の食事摂取基準とは

健康な個人または集団を対象として、国民の健康の維持・増進、エネルギー・栄養素欠乏症の予防、生活習慣病の予防、過剰摂取による健康障害の予防を目的にエネルギー及び各栄養素の摂取量の基準を示すものです。

基準値など内容が大きく変更される栄養素

2015年版での「耐容上限量」と「目標量」において大きく変更される点を以下にまとめます。
※今回ピックアップした栄養素において変更された基準値は、表1と表2に30~49歳男性の値を記載します。

耐容上限量の変更

ビタミンD…基準値増加↑
2010年版における耐容上限量の算定は、「対象例数が非常に少なく、元々高カルシウム血症をきたしやすい芽腫性疾患患者を対象とした研究結果」をもとにしているため、「健康障害が発現しないことが知られている習慣的な摂取量」の最大値(健康障害非発現量、no observed adverse effect level:NOAEL)が少なかったのですが、2015年版ではその研究結果を除いた論文で評価をしたためNOAELが増え、耐容上限量が大幅に増加しています。
葉酸…基準値減少↓
耐容上限量の多くは安全を考慮してNOAELを定数(不確実性因子)で割り算して計算しますが、2015年版ではこの値が3から5へと大きくなった(より安全側に算出する)ために耐容上限量が少なくなります。
今後、サプリメントなどで葉酸の摂取を行う場合にはより注意が必要です。

セレン…基準値増加↑
NOAELに変更はありませんが、定数(不確実性因子)が3から2に変更されるため、耐容上限量が増え、より安心して補給ができるようになります。

目標量の変更

タンパク質 …新たに基準を設定
高タンパク質摂取では循環器疾患の発症率が増加し、低タンパク質摂取では虚弱のリスクが増加することから、目標量(生活習慣病の一次予防を目的として、現在の日本人が当面目標とすべき摂取量)が摂取エネルギーに対する割合で設定されます。
コレステロール…基準値設定なし
食事性コレステロールは体内で合成されるコレステロールの1/3~1/7程度であり、またコレステロールの摂取量に応じて末梢への補給が一定に保たれるように、肝臓での合成にフィードバック機構が働くため、コレステロールの摂取量が直接血中総コレステロール値に反映されるわけではない、という判断から、コレステロール値に関する基準(目標量)がなくなります。

食物繊維…成人での基準値増加↑・小児の基準を設定
成人では「極端でない範囲で、できるだけ多めに摂取することが望ましい」ということで、70歳未満の成人での目標量が1日当たり1g増加します。
また、小児において頻度の高い健康障害には便秘があり、小児期の食習慣はその後の食習慣に影響する可能性が あるばかりでなく、小児期の食習慣が成人後の循環器 疾患の発症などに影響を与えている可能性も示唆されていることから、6歳~17歳においても目標量が設定されます。

ナトリウム(食塩)…基準値減少↓
高血圧の予防、治療のためには6g/日未満の食塩摂取量が望ましいと考えられることから、できる限りこの値に近づくことを目標とすべきと考えられ、目標量が減少します。

まとめ

今回は基準値が大きく変更する栄養素をピックアップしてご紹介しましたが、それ以外の栄養素でも変更点は多数あります。
特に推定エネルギー必要量は、2015年版ではエネルギーの摂取および消費のバランスを維持する指標として「BMI」を採用するという変化があります。

この他、詳細に関しては厚生労働省のホームページよりご覧いただけます。

厚生労働省のホームページ(別ウィンドウで開きます)
情報提供元:株式会社ヘルシーパス

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